キングダムの魅力の一つである個性的な武将達。
主人公の李信はその中の最高峰・天下の大将軍を目指しています。
その天下の大将軍にあたる秦の六大将軍や趙国三大天。
これらと同時代に活躍したのが魏の英雄である魏火龍七師たちです。
魏国史に名を刻んだ彼らを原作で明かされた情報を元にまとめていきます。
魏火龍七師のメンバー大全!
安釐王時代、魏国の武の象徴として君臨した魏火龍七師。
魏火龍はその名の通り七名の大将軍で構成されています。
ここで、そのメンバーを詳しく見ていきましょう。
呉慶
現・魏国第一将である呉鳳明の父。
戦国四君の一人・信陵に戦の才能を買われて食客に登用され、食客頭まで務めた人物。
信の初陣でもあった蛇甘平原の戦いで魏国の総大将を務めるも、秦軍の総大将であった麃公に討たれ戦死。
霊凰
同じ魏火龍七師の呉慶も恐れていたという冷酷無慈悲な軍略家が霊凰。
呉鳳明の軍略の師でもある大軍師。
著雍攻防戦終盤で本陣を追われていた呉鳳明と合流し立て直しの策を話していた際に信に急襲され呉鳳明と間違われて討たれる。
部下には王騎も手を焼いたほどの強者である乱美迫を抱えていた。
霊凰亡き後、抱えていた大駒(優秀な部下たち)は呉鳳明の下に取り込まれた。
紫伯
魏国史最強の槍使い。
槍を志す者でその名を知らない者はいないとも言われる程の達人で、中華全土にその名を轟かせた。
若い頃から死地で戦ってきた事で培った圧倒的な武力は他を寄せ付けないほどだったが、唯一の心の拠り所であった愛する人を無くして生への執着がなくなる。
そのせいで本能的な急所攻撃に対しての反応もなくなってしまう。
それが最終的に弱点となり著雍攻防戦で王賁に討たれることとなった。
紫伯の幼少期
一代前の紫伯(紫太)は位と財にものを言わせて多くの女を囲っていて、現紫伯(紫詠)はその中の一人の女の“連れ子”だった。
流行り病で母を無くした紫詠はその存在が疎まれて早く死ねと言わんばかりにかなり若い頃から死地に送られ続けることに。
しかしそこで勝ち続け、齢十五にして討った敵の数は五百を超えた。
必然的に槍の腕前は中華屈指のものとなる。
さらには魏火龍に名を連ねる程の大将軍へと成長。
家では子が生まれなかった前紫伯(紫太)の後を結局、紫詠が継ぐことになる。
唯一の心の拠り所は妹・紫季歌
色無き世界、無味無臭の灰色の世界に生きる紫伯(紫詠)の唯一の心の拠り所は妹の紫季歌だった。
もっとも、紫季歌は紫詠と同じく前紫伯(紫太)の女の“連れ子”なので血の繋がりは無い兄妹。
紫季歌も母を流行り病で無くして屋敷でいじめに耐える日々を過ごす。
成長した紫季歌は王都・大梁に名を轟かす程の美女となるのであった。
許されない紫季歌との結婚
境遇が似る二人は当然の如く結ばれる流れとなり、二人の仲は周知の事実となるが元紫伯(紫太)は結婚を許すことはなかった。
元紫伯は赤の他人の紫伯(紫詠)に全てを持っていかれることが我慢出来なかったためだ。
生への執着を持たない武将
紫伯(紫詠)が遠征に出ている間、元紫伯(紫太)は紫季歌を妻殺しで有名な太呂茲に嫁がせる。
紫季歌は結局太呂茲によって殺されることに。
怒り狂った紫伯(紫詠)は元紫伯(紫太)や太呂茲側についた晶仙・馬統を含めた魏火龍の三人を一人で討つ。
地下牢に十四年投獄され復帰戦で敗れる
この同士討ちに魏王は当然怒り、三人は地下牢につながれることになる。
そこから十四年の時が流れ、呉鳳明の口ききで牢から出た紫伯たち三人。
著雍攻防戦に参戦するも、秦軍の若き将・王賁に討たれることになった。
凱孟
あげた武将の首は百を超すと言われる剛将。
本人と軍師の荀早によると、凱孟は王騎や廉頗らも一騎討ちを避ける程の実力者であると。
しかし実際は無邪気に一騎討ちを申し込む凱孟に、ぶつけ合うものが何もない状態での一騎討ちは割に合わないと相手にされていないだけであった。
しかし武力は大将軍の力を持つ“本物”の武将。
戦場に対する考え方は戦場に夢を見る六大将軍や三大天らと違い『強者が欲望のままに弱者を屠る単なる殺戮の場』と捉えます。
著雍の戦いでは信と戦っていて、今後も強敵として信の前にたちはだかる可能性が高い武将です。
太呂慈
同士討ちのきっかけを作った人物。
妻殺しで有名な武将で、20人程の妻を斬っている。
本人曰く『不貞を働き妻とは呼べぬ女を斬った』と言い、『妻を一人も殺しておらぬ。』とのことです。
太呂茲には独自の不貞の定義があり、それを犯すとその女は妻ではないとします。
かなり癖が強い人物だと言えるでしょう。
紫伯の愛する紫季歌をその手で斬ったことにより魏火龍の同士討ちが起こり太呂茲も命を落とすことになりました。
晶仙
魏火龍の同士討ちの際には太呂茲側について紫伯に討たれる。
それ以外のエピソードが語られていないためその他は不明。
馬統
晶仙と同じく同士討ちの際に太呂茲側について紫伯に討たれる。
その他の情報は不明。
魏火龍の同士討ち
その実力で戦国の世を彩った魏火龍七師でしたが、呉慶以外のメンバーが突如として表舞台から姿を消します。
そのせいで秦六大将軍や趙三大天ほど名を広めることが出来なかった彼ら。
そうなった原因は同士討ちにありました。
太呂茲の妻殺しが発端
紫伯の義父である紫太の嫉妬によって太呂茲に嫁ぐことになった紫伯の妹の紫季歌。
一点の曇り無く自分だけを愛することを誓えと要求する太呂茲。
要求を受け入れない紫季歌を太呂茲がその場で斬殺。
その事実を知った紫伯は怒り狂い義父の紫太を殺害します。
魏火龍七師が分裂して対立
この争いに呉慶を除いた魏火龍六人が三対三に分かれて対立する事に。
紫伯についたのが霊凰と凱孟。
太呂茲側が晶仙と馬統。
結果は紫伯一人で太呂茲・晶仙・馬統の三人を討ってしまうのでした。
三人は斬首の危機へ
この同士討ちに当然怒った魏王は三人を斬首にしようとします。
しかし呉慶がこれを思い止まらせて病死ということにして地下牢につながれることになりました。
ちなみに太呂茲・晶仙・馬統の三人も一人は三大天廉頗との戦傷が原因、後の二人は流行り病で死去ということに表向きはなっていました。
牢獄からの解放
現在の王には紫伯たち三人との確執が無いため、呉鳳明の進言により全員が解放されることになりました。
現在の魏王と魏火龍の間には確執が無いためです。
地下牢に十四年つながれていた三人は著雍の戦いで現場復帰します。
しかし凱孟を除いた二人は秦の若き将・信と王賁に討たれてしまい、著雍の戦いも魏軍の負けとなってしまうのでした。
魏火龍の衰退が魏の滅亡を招く?
魏の有力な武将は秦や趙・楚に比べると数が少ないです。
かつて中華で名を馳せた魏火龍七師を抱えていた魏国ですが残るは凱孟のみ。(第682話時点)
このまま他国の侵攻を許すならば、それは魏火龍七師の同士討ちが大きな原因だと言えるでしょう。
自国の大将軍達が自滅した結果国が滅ぶ。
そんな結果になるかもしれません。
まとめ
魏火龍七師は魏の大将軍七人の総称です。
秦の六大将軍や趙国三大天と同じ時代に活躍した強者達でしたが同士討ちという事態になり三人は死亡し、三人は投獄される異常事態を起こしました。
作中で言及されているのは主に呉慶・紫伯・霊凰・凱孟・太呂茲の五人です。
残りの晶仙・馬統の二人は特に詳しく言及されていないのでその詳細は不明のままとなっています。
生き残っているのが凱孟一人であることから今後魏火龍七師が深掘りされる可能性は低いと考えられます。
残った凱孟がこれからどんな役割を果たしていくのか非常に楽しみです。