春秋戦国時代の主役である秦国。
キングダムはその秦国が中華統一を目指す物語です。
その秦国で一際異才を放つキャラクターがいます。
秦軍の総司令で軍事を取り纏めながら、丞相の立場でもあり政治の中心にいる人物。
それが昌平君です。
この記事では昌平君の基本情報からその生涯の最期を考察します。
また、昌平君を語るには外せない蒙武との関係をまとめていきます。
目次
昌平君の基本情報
まずは物語でこれまでに出てきた昌平君の基本情報を振り返ります。
元・呂氏四柱の1人
昌平君の初登場時は当時、秦国の政治を牛耳っていた右丞相・呂不韋が抱える優秀な部下の1人でした。
呂不韋の部下でも特に優秀な4人がおり、それを呂氏四柱と言います。
秦王・嬴政率いる大王派の敵勢力『呂氏』。
昌平君はその中の1人であり軍事を司る軍総司令の立場としての登場でした。
秦軍総司令としての一面
先に述べたとおり、昌平君は秦軍の総司令としての役割を担っています。
軍全体の方向性や戦略を練る、中華統一に欠かせない重要な人物です。
秦国の政治の中心である丞相としての顔
昌平君は軍だけではなく秦国の政の中心である右丞相でもあります。
秦国の軍と政治の中心に昌平君がいる事実。
この事実が昌平君の尋常ならざる才能を示しています。
正に秦国にとって大王の次に欠かせない重要人物だと言えるでしょう。
昌平君の軍師学校
昌平君の軍略の師は秦六大将軍の1人胡傷でした。
この胡傷は軍師で唯一六大将軍に名を連ねた人物で、六将の軍略を練っていたとされている程の軍略家なのです。
昌平君は偉大な師から軍略を教わり、現在では同じく趙国の軍のトップであり政治の中心人物でもある李牧にも一目置かれている実力の持ち主となっています。
そんな昌平君は軍師学校での活動も行っています。
昌平君の軍師学校は国内最高の軍師育成機関であり、百人に一人も入れないほどの難関学校なのです。
この軍師学校は政治色が一切なく、純粋に優秀な軍事を生み出す為の機関となっています。
武力はあの蒙武以上!?
昌平君は武力も類いまれなものを持っています。
呂氏四柱の一人だった蔡沢が冗談めかしていたとはいえ、蒙武よりも強いと言う程ですからどれ程のものなのか興味が湧きますね。
実は作中で幼少期は蒙武よりも強かったとの証言があります。
この証言から、その当時は蒙武以上の武を持っていた事になります。
さすがに大人になった現在の二人の武力にはかなりの差があるとは思いますが。
昌平君の武力
嫪毐の反乱時、自ら戦場で戦った昌平君。
敵将ワテギを武力と知力で翻弄。
特に最後は圧倒的な武力で敵将の首をはねました。
昌平君の側近・介億
昌平君の側近と言えば介億です。
昌平君の軍師学校では先生をしているようで、軍師学校の生徒だった河了貂からは先生と呼ばれています。
合従軍戦での蕞防衛戦では壁長の一人として見事な知略と武勇を披露して大活躍を魅せました。
介億の普段の様子は冗談なのか本気なのか分からないようなボケを多様する。
昌平君の悲惨な最期
昌平君の最期について考察していますが、ここからはネタバレになる可能性が高いです。
ネタバレが嫌な方は読み進めるのを注意してください。
史実から考察
キングダム作中ではまだ昌平君の生い立ちについて詳しく描かれていませんが、昌平君は元々楚国の王族です。
史実として、秦国が中華統一直前に昌平君は楚王となり秦軍の前にたち憚り敗れるのです。
それまで秦軍の総司令として中華統一を推し進めてきた中心人物・昌平君。
己が形作ってきた組織に討ち果たされるという悲しい結末を迎えることになります。
『蒙武と楚子』からの考察
キングダム連載前に作者の原先生が読みきり作品『蒙武楚子』という作品を描いています。
この作品中で蒙武と昌平君は少年時代に秦国で出会い、大人になった二人は共に秦国の中心人物となるのです。
そしてここでも最後は昌平君が楚王となり秦軍の敵になります。
その最期の時に相対する将軍が蒙武であるという結末なのです。
昌平君の最期まとめ
キングダムは史実に沿って物語が進みます。
史実に無い所の細かい設定等は作者・原先生の創作になります。
その点から考えると、多少の変更はあったとしても昌平君の最期は『蒙武と楚子』の内容に沿ったものになる可能性が高いです。
実際ここまで(第669話時点)のキングダムの内容は『蒙武と楚子』の内容に沿っています。
昌平君の最期をまとめると下記になります。
- 昌平君は楚国の王族
- 秦国が中華統一の目前に楚王になる
- 中華統一を目指す秦軍の蒙武と戦い敗れる
昌平君と蒙武の関係性
キングダム作中ではまだあまり昌平君と蒙武の仲について触れられていないですが、二人の会話シーンなどからお互い昔から知った仲だというのは推測出来ます。
蒙武とは幼なじみの仲
キングダム作中で二人が戦の前に話し合い、共に信頼している様な会話内容から考察すると二人は幼なじみと言える関係性だと考えられます。
読みきり作品の『蒙武と楚子』の中でも二人は少年時代に秦国で出会い、国の中心人物へと成長していきます。
昌平君と蒙武の関係は共に信頼し合う友人で間違いないでしょう。
蒙武との約束の考察
現在(第669話時点)までに蒙武の強さの源泉である背負うものについての描写がありました。
この背負うものが昌平君と蒙武の約束であると仄めかされています。
これがどの様な内容なのか原作ではまだ詳しく言及されていませんが、『蒙武と楚子』の内容から今後の予想は立てられます。
『蒙武と楚子』の概略
秦と楚の同盟関係の人質交換で秦国に来ていた「楚子」こと昌平君。
しかしこの同盟が突如破棄され人質は永久交換となります。
国に捨てられたと絶望した楚子は命を断とうとしますが駆けつけた蒙武に救われます。
蒙武の必死の説得によって我に返った楚子は蒙武と共に天下にその名を轟かせることを誓い合います。
年月が経ち、昌平君という号名を受けた楚子は秦国の丞相に。
そして蒙武は秦国の将軍に上り詰めた。
中華統一まであと一歩と迫った情勢で突如秦国から姿を消した昌平君。
祖国である楚国を裏切れなかったのであった。
その後、崩壊寸前の楚国の王となり秦軍・蒙武将軍と相対する昌平君。
二人は涙しながら戦うのであった。
天下に名を轟かすという二人の夢
『蒙武と楚子』の内容から分かるように、昌平君と蒙武の約束は『二人の名を天下に轟かせる』というものでした。
多少の変更はあったとしても基本的にはキングダム作中でも昌平君と蒙武の約束はこの様な内容になるでしょう。
まとめ
昌平君の情報をまとめると下記になります。
- 昌平君は秦国の政治・軍事の最重要人物
- 武将としても武力・知略を兼ね備ている
- 昌平君は元々楚国の王族
- 最期は楚王として戦死
- 少年時代に蒙武と共に天下に名を轟かせると誓った
キングダム本編ではまだ昌平君の生い立ちに関する事はまだ描かれていません。
これらは今後描かれて行くことでしょう。
特に蒙武との関係性・物語が軸になってきそうですね。